販売戦略 2015 6 7

 失敗の原因を環境にせいにしない。
たとえば、消費者の嗜好が変わったとか、
経済環境が変わったとか、
そんな言い訳を続けたところで、
敗者の底から抜け出すことはできない。
 間違っても、国に救済を求めてはいけない。
自分の失敗を国に押し付けることになるからである。
社会主義とは、国家の富を食い尽くしたところで、終わる。
 神は、自らを助ける者を助ける。
God helps those who help themselves.

書名 デジタルカメラ完全ガイド
出版社 晋遊社(Shinyusha)

 かつて全盛を誇ったコンパクト・デジタルカメラが、
今や、絶滅の危機にあると言われています。
 その原因は、スマートフォンのカメラが高性能化したので、
コンパクト・デジタルカメラが売れなくなったと言われています。
 はたして、本当に、そうなのか。
この雑誌には、興味深いことが書いてあります。
 写真は、「撮る」、「見る」、「見せる」の3つの要素から成り立っている。
コンパクト・デジタルカメラは、「撮る」に特化した製品で、
「見る」と「見せる」という機能は、
パソコンなどに任せていた。
 しかし、多くの消費者が求めていたものは、
「見せる」という部分だった。
 多くの消費者にとって、写真とは、「撮る」ことよりも、
撮った写真を友人や知人と見たり見てもらったり、
そういう「コミュニケーションのための写真」が主である。
 そんな「見る・見せる」は、
コンパクト・デジタルカメラが苦手とするところで、
スマートフォンが得意とする。
 今の時代は、自分で撮った写真をみんなで見たり、
SNSやブログで公開したり、
LINEなどのメッセンジャーによって、その場で送信できる時代になったのに、
「撮る」機能に特化したデジタルカメラが、
スマートフォンに勝てるはずはなかった。
 写真とは、コミュニケーションの道具である。
それを忘れたデジタルカメラは、敗者の道をたどることになった。
(引用、以上)
 コンパクト・デジタルカメラは、いくら作っても売れない。
いくら値引きをしても売れない。
 今や、「生産」が「需要」を作る時代は終わったからである。
「需要」が「生産」を作る時代になったのである。
 さて、オリンパスには、
「TG-3」や「TG-4」というコンパクト・デジタルカメラがあります。
 ネットで見ていると、「あまり値引きをしない」、
それでも「品薄」、中古も「高値」という状態に見えるのです。
 その理由を考えてみると、
このデジタルカメラは、非常に丈夫で、工事現場で使えるような堅牢さを有しています。
当然、環境の厳しいアウトドアでも最適でしょう。
 さらに、まるで顕微鏡に匹敵するのではないかと思われるような「マクロ機能」です。
被写体にレンズ先端から1cmまで近づくことができるのです。
 このカメラは、コンパクト・デジタルカメラなのに、値段が高い。
それでも、売れるということでしょうか。
 消費者が必要とするものは、高くても売れるが、
消費者が必要としないものは、いくら値引きをしても売れない。
 今や、「生産」が「需要」を作る時代は終わった。
「需要」が「生産」を作る時代になった。
































































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